陽子と景麒
■陽子と景麒■

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「………主上…」
 地の底から這い出たような声に、陽子の表情は一転して青くなった。
 たっぷり一呼吸おいてから恐る恐る振り返ると、盛大に眉を顰めた景麒が背後に仁 王立ちしている。思わず、手からはらりと落書きが落ちた。
「け、景麒…」
「…何をしていらっしゃる、とお聞きしてもよろしいですかな…?」
 桂桂がこそこそとその場を立ち去っていくのが気配でわかり、陽子は心の中で悲鳴 をあげた。
「いや、ほらっ、気晴らしにちょっと、桂桂に文字でも教えてやろうかな、とか、 さ」
「……文字?」
 景麒は足早に動くと、陽子の手から落ちた落書きを拾い上げてまじまじとながめ る。
「そう、文字ですか。ではここに私の名が書かれているということは、恐れ多くも主 上自ら、慶の民人に私の名をお教えくださっていたということですか?」
「あは、はははっ」
「いやあ、私はてっきり、この面妖な人物画が私を指すのかとばかり思ってしまいま したが」
「あはっあははははははははは……」
「………」
「……」

 金波宮に雷が落ちる。
差し上げたきよた家さんから頂きましたSSです!
きよた家さんのサイト→「ASMILE」

「陽子と、陽子の言動に呆れて眉をひそめる景麒」が正式リク。ちなみに手前で困ってる子供は、 サービスっぽく桂桂(笑)(サービスになってナイナイ)
色々とシチュエーションは思い浮かぶのですが、それを一つの絵にまとめる ことができず・・・。結局こんなんになってしまいましたが、前回のキリリクに 引き続き状況が難しい(笑;)。「副題は『つつぬけ』なんですが・・・」と言ったら、 鋭く察して下さったきよた家さんが、SSを書いて下さったんです! ありがとうございます〜〜!!

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